オンライン勉強会「占星術から読み解く人間関係の磁力」

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    占星術から読み解く人間関係の磁力、相性とは

    月曜日のオンライン勉強会では、「占星術から読み解く人間関係の磁力」をテーマに、三つの実例をていねいにたどりました。

    人はなぜ、ある時期、ある相手に強く惹かれるのか。なぜ、ゆるやかに距離が生まれることがあるのか。出生図(ネイタル)だけでなく、進行(プログレス)や“その時”の空気まで含めて眺めると、関係の輪郭が浮かび上がってきます。

    磁力は「共鳴 × タイミング」

    相性は単なる「合う、合わない」ではありません。二人の資質が響き合う共鳴と、その響きがいちばん美しく鳴るタイミングが重なったとき、私たちは自然に引き寄せられます。

    たとえば、あなたの心の灯りを象徴する(月)が、相手の太陽のあたたかさ、輝きに重なる時期。

    あるいは、二人の価値観(金星)やパッション(火星)が一時的に同じ方向を向くとき。

    こうした“時の重なり”は、進行やトランジットがわかりやすく教えてくれます。

    そして、もしも磁力が弱まっていくように感じたとしても、それは「季節が移った」のだと受けとめることができます。星は、関係の終わりよりも、次の章へのページめくりを促しそうとすることが、よくあります。

    ネイタルと進行が語る「いま」

    出生図は、私たちがもともと持っている楽器の音色。進行は、その楽器でいま弾いているメロディ。
    このように受け取ってみることができるかもしれません。

    たとえネイタル同士の相性が心地よくても、いまの進行のテーマが違えば、会話のテンポがずれて聴こえることがあります。

    反対に、ネイタルの差異がある関係でも、進行の月が相手の太陽に寄り添う時期には、ふいに理解が深まることがあります。

    相性を“固定した答え”としてではなく、「いま、何が動いているのか」を教えてくれる動的な地図として扱う――それが「星読みが与えてくれた優しさ」だと感じるわけです。

    よくある誤解と、やさしい見方

    さらに「この相性は良い」「あの配置は悪い」と断じたくなる瞬間があります。けれど実際には、強い配置は「扱い方に注意が必要なエネルギー」として現れやすいだけのように思えるのですね。

    たとえば土星は、関係に骨格を与える星です。もし重たさを感じるなら、約束や役割、ペースを言葉にしてみる。すると、形が整うほど、安心感が増していきます。

    さらに冥王星や天王星の刺激が強いときは、変化のリズムを尊重して、境界線と休息の取り方を先に合意しておくと、推進力が育ちます。

    また、SNSでの接触が増えたからと言って、それは必ずしも親密さと一致しません。

    「会う頻度、過ごす時間の質、いまのタイミング」三つの糸を丁寧に編むほど、関係は本来の形に落ち着いていくように感じられるのかもしれませんね。

    小さな実例から

    あるペアでは、進行の月が相手の太陽に重なる期間、互いの言葉が驚くほど真っすぐ届きました。けれど同時に、境界のあいまいさも滲みました。

    そこで揺れを感じつつも、「大切にしたい距離」を互いに心を割って話し合ったことで、親密さは保たれ、疲れは減っていったのです。

    また別のペアでは、土星が相手の金星に触れる時期、“関係の形を決める”ことが求められました。わかりやすく言えば相手に対する「縛り」が浮上したわけです。

    しかし関係性に落ち込むのではなく、役割とペースを言語化した途端、関係は静かに安定していきました。

    ここから言えることは、星は「困難」を示したのではなく「整えるべき点」を照らしていたのだと分かります。

    清澄さを保つという実践

    ときにはぶつかり合ったり、誤解を生み出すことを抑え込んだり。人間ですから、いろんな感情、葛藤が生まれてくることは当然です。

    そんな時は、今をコントロールすることよりも、距離(時間を取ること)をとって、ジャッジすることなく観ることがおすすめです。

    月日が過ぎていく時間の経過も含めて、あなたの心が穏やかさや落ち着きさを取り戻したときが、関係性を向上させていくチャンスでもあるのです。

    やがて「この人と向き合うことが大切だ」と心が告げるよう促すとき、私たちは清澄さをたずさえて関係を選び直すことができるかもしれません。

    清澄さとは「望みを正直に語り、相手の言葉を丁寧に聴き、必要な境界を敬意をもって置くこと」

    時間の経過の中で、星々の動きは、不思議なほどに絶妙なタイミングを知らせてくれる、灯台のような存在と言えるのかもしれませんね。

    望む関係性は、自然と作られていく

    つながりが無数に生まれる時代だからこそ「私はどんな関係を育てたいのか」結果をすぐに求めずに、そっと自分の心に問いかけてみてはどうでしょうか。

    本音を安心して差し出せる関係。そばにいるだけで呼吸が整う関係。仕事の力を高め合う関係。世界を広げてくれる関係。学び合い、知恵を分かち合う関係。いろいろあります。

    そのプロセスは紆余曲折あったとしても、優劣をつけられるものでもなく尊いものです。

    心がほんとうに望む方向を指させたとき、星の示すチャンスや課題が、あなたの選択を具体的に支えてくれるようになると思えるのです。

    終わりに

    季節は移り、旋律は変わっていきます。

    その中で、私たちは、選び、育て、整えることができます。星の示す合図に耳をすませながら、あなたが望む関係を、あなたの速度を大切にしていきましょう。

    ご参加ありがとうございました。

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    Miray

    Miray

    色と旅で遊ぶ占星術家。米国SF在住。オーラソーマの講師を経て、Kepler Collegeで占星術を学びなおす。Astroratio USAのはじまりは、ホロスコープリーディングのコツや色彩心理、アストロマップを取り入れたテキストを、卒業生から「生涯の宝物」といわれたことがきっかけ。15カ国アメリカ24州の旅とサロン運営には、アストロマップ歴20年以上のエッセンスがつまっている。

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